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家賃保証会社と連帯保証人の違い|費用・審査・断られたときの選択肢

公開日:2026年8月15日

ひと昔前まで、賃貸契約といえば親や親族に連帯保証人を頼むのが当たり前でした。ところが今は、物件情報に「保証会社加入必須」と書かれているほうが普通です。連帯保証人を立てられる人でも、保証会社の利用は別途求められる。しかも初回に家賃の半月分から1か月分を払い、住み続ける限り更新料も発生する。この費用がなぜ必要なのか、納得しないまま払っている人は少なくないと思います。

保証会社は、借主が家賃を払えなくなったときに、代わりに貸主へ立て替えるための仕組みです。ここで誤解されやすいのが「保証会社に払ってもらえるなら、自分は払わなくていい」というものですが、まったく逆です。立て替えられた家賃は、あとから借主に請求されます。保証会社は借主を守る保険ではなく、貸主のリスクを引き受けるサービスだという点を、まず押さえておく必要があります。

保証会社の利用料は、断れない固定費として毎年かかり続けます。初期費用の一部としてではなく、家賃に上乗せされる年間コストとして計算しておいたほうが実態に合います。

この記事の内容
  1. 家賃保証会社の仕組みと、連帯保証人との違い
  2. 保証会社の利用料の相場と、見落としやすい更新料
  3. 保証会社の審査で見られる点と、会社ごとの違い
  4. 審査に通らなかったときの選択肢
  5. 家賃保証会社まとめ|契約前に確認しておく3点

家賃保証会社の仕組みと、連帯保証人との違い

家賃保証会社は、借主と契約を結び、家賃の支払いを保証します。借主が滞納した場合、保証会社が貸主へ立て替え払い(代位弁済)を行い、その後に借主へ請求します。貸主から見れば、滞納が起きても収入が途切れず、督促や法的手続きも保証会社が担ってくれる。この安心感が、保証会社が急速に普及した理由です。

項目家賃保証会社連帯保証人
費用初回+更新料が発生無料
審査会社ごとの基準で審査保証人の属性を審査
滞納時立替後に借主へ請求保証人へ請求
頼む相手不要親族などに依頼が必要
継続性契約が続く限り有効保証人の状況変化に左右される

連帯保証人には費用がかからないという大きな利点があります。一方で、頼める相手がいないケースが増えてきました。親が高齢で収入がない、親族と疎遠、そもそも身近に頼める人がいない。加えて2020年の民法改正で、個人が連帯保証人になる場合は「極度額(保証する上限額)」を契約書に明記しなければ保証契約が無効になると定められました。この事務負担も、貸主が保証会社を選ぶ理由の一つになっています。

保証会社は借主のための保険ではありません。滞納分は必ず借主に請求されるので、支払い義務が消えるわけではない点は誤解しないでください。

なお、保証会社に加入していても、連帯保証人を併せて求められる物件もあります。これは貸主側のリスク許容度によるもので、特に高額物件や、収入が不安定な借主の場合に条件として提示されることがあります。「保証会社に入るのだから保証人は不要」と思い込まず、契約条件は個別に確認してください。

保証会社の利用料の相場と、見落としやすい更新料

保証会社の費用は、初回保証料と更新料の二段構えになっています。初期費用の見積書に載るのは初回分だけなので、更新料の存在を知らないまま契約する人がかなりいます。

費目相場タイミング
初回保証料家賃の30〜100%契約時に一括
年間更新料1万円前後 または 家賃の10〜30%1年ごと
月額型の場合家賃の1〜2%毎月家賃と一緒に

※ 会社・プランによって体系が異なります。契約前に必ず内訳を確認してください。

家賃8万円の物件で初回保証料が家賃の50%なら4万円、年間更新料が1万円なら、2年住むと合計6万円です。金額としては敷金や礼金ほど目立ちませんが、住み続ける限り発生し続けるという点で性質が違います。4年住めば8万円、6年住めば10万円。長く住むほど積み上がっていきます。

保証料は「初期費用」ではなく「家賃の一部」として見てください。年間更新料1万円は、実質的に月833円の家賃値上げと同じです。

料金体系は会社によってかなり違います。初回保証料を安く見せて年間更新料を高く設定している会社もあれば、月額型で毎月少しずつ引き落とす会社もあります。物件を比較するときは、初回だけでなく「2年間で保証会社にいくら払うか」を計算すると実態が見えます。不動産会社に聞けば教えてもらえるので、契約前に確認しておく価値はあります。

支払い方法にも注意が必要です。保証会社が家賃の収納代行まで行う場合、家賃は保証会社の指定口座に払うことになります。この場合、支払いが1日でも遅れると即座に保証会社の督促が入り、記録として残ることがあります。口座振替の残高不足には、通常の家賃支払いより気をつけたほうがいいでしょう。

引っ越し費用の目安を先に知っておくと、この記事の内容も判断しやすくなります。

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保証会社の審査で見られる点と、会社ごとの違い

保証会社の審査は数日で終わることが多く、書類確認と本人・緊急連絡先への電話確認が中心です。ただし、審査基準は会社の系統によって明確に異なります。ここを知っておくと、一社で落ちたときの次の手が見えてきます。

系統特徴信用情報の照会
信販系クレジットカード会社系。審査は厳しめする
LICC系協会加盟。加盟社間で滞納情報を共有しない(協会内は共有)
独立系自社基準で審査。比較的柔軟しない

信販系の保証会社は、個人信用情報機関(CICなど)に照会します。そのため、クレジットカードやローンの支払いに長期の延滞履歴があると、収入が十分でも通らないことがあります。いわゆる「ブラックリスト」の影響を受けるのがこの系統です。

LICC系は家賃債務保証事業者協会に加盟する会社で、加盟社間で家賃の滞納情報を共有しています。過去に加盟社の保証で家賃を滞納した履歴があると影響しますが、クレジットカードの履歴は参照されません。

独立系は自社の基準のみで審査します。信用情報も協会情報も見ないため、他系統で落ちた人でも通ることがあります。その代わり保証料がやや高めに設定されている場合もあります。

一社の審査に落ちても諦める必要はありません。系統が違えば見ている情報が違うので、「別の保証会社を使う物件はありますか」と聞いてみてください。

審査の際に確認される内容は、収入と家賃のバランス、勤務先、勤続年数、緊急連絡先です。緊急連絡先には保証会社から電話が入ることがあるため、指名する相手には事前に必ず伝えておいてください。連絡がつかないまま数日経つと、それだけで審査が止まります。

審査に通らなかったときの選択肢

保証会社の審査に通らなかった場合、その物件を諦めるしかないのかというと、そうとは限りません。取れる手はいくつかあります。

特に覚えておきたいのがUR賃貸住宅です。保証人・保証会社が不要なうえ、礼金・仲介手数料・更新料もかかりません。月収が家賃の一定倍数以上あることが条件になりますが、収入基準を満たせない場合でも、家賃の100倍相当の貯蓄があれば契約できる仕組みが用意されています。民間賃貸の審査で行き詰まったときの現実的な選択肢です。

「保証会社に落ちた=どこにも住めない」ではありません。審査の考え方が違う住まいは確実に存在します。

一方で、避けたほうがいいのは、同じ物件に短期間で何度も申し込むことです。条件を変えずに出し直しても結果は変わりにくく、時間だけが過ぎていきます。落ちた理由は開示されないので、推測に時間を使うより、家賃を下げる・保証会社の系統を変える・物件の種類を変えるといった具体的な条件変更に切り替えたほうが早く決まります。

また、審査に不安があるなら、申込みの前に不動産会社へ正直に事情を伝えておくのも有効です。転職直後、フリーランス、年金生活など、事情を先に共有しておけば、通りやすい保証会社を使う物件を提案してもらえることがあります。担当者も無駄な申込みは避けたいので、協力してもらえることが多いはずです。

家賃保証会社まとめ|契約前に確認しておく3点

家賃保証会社は、いまや賃貸契約の標準装備になりました。避けられない以上、仕組みとコストを理解したうえで付き合っていくのが現実的です。最後に、契約前に必ず確認しておきたい3点をまとめます。

一つ目は総額です。初回保証料だけでなく、年間更新料または月額保証料がいくらか。2年間で保証会社に払う合計額を計算しておくと、物件同士の比較が正確になります。初期費用が安く見えても、更新料が高ければ長く住むほど不利になります。

二つ目は支払い方法です。保証会社が家賃の収納代行を行う場合、支払い遅延の管理が厳しくなります。口座振替なのか振込なのか、引き落とし日はいつか、残高不足のときどうなるか。契約前に確認しておくと、入居後のトラブルを避けられます。

三つ目は保証の範囲です。家賃だけを保証する契約なのか、管理費・更新料・原状回復費まで含むのか。契約書に明記されているので、目を通しておいてください。範囲が広いほど保証料は高くなる傾向があります。

保証会社の契約書は、賃貸借契約書とは別の書類です。当日に初めて見て署名するのではなく、事前に内容を確認させてもらいましょう。

そして、繰り返しになりますが、保証会社は借主を守るものではありません。滞納すれば立て替えられた分は必ず請求されますし、督促は保証会社から直接届きます。家賃は月収の3分の1以内に抑える。この原則を守ることが、結局は保証会社と穏やかに付き合う一番の方法です。

よくある質問

家賃保証会社の利用料はいくらですか?

初回保証料が家賃の30〜100%、その後の年間更新料が1万円前後または家賃の10〜30%というのが一般的です。月額型で家賃の1〜2%を毎月払う体系の会社もあります。契約前に2年間の合計額を計算しておくと比較しやすくなります。

連帯保証人がいれば保証会社は不要ですか?

物件によります。連帯保証人がいても保証会社への加入を必須とする物件が今は主流で、逆に保証人を立てれば保証会社不要という物件も残っています。条件は物件ごとに違うため、個別に確認してください。

保証会社の審査に落ちたらどうすればいいですか?

審査基準は会社の系統によって異なります。信販系は信用情報を照会しますが、独立系は照会しません。一社で落ちても別系統なら通ることがあるので、不動産会社に別の保証会社を使う物件がないか相談してみてください。UR賃貸住宅は保証会社自体が不要です。

保証会社が家賃を立て替えたら自分は払わなくていいのですか?

いいえ。立て替えられた家賃は、その後必ず借主に請求されます。保証会社は貸主のリスクを引き受けるサービスであり、借主の支払い義務が消えるわけではありません。督促も保証会社から直接届きます。

家賃保証会社は、選べるものではなく、契約条件として受け入れるしかない場面がほとんどです。だからこそ、費用の全体像と審査の仕組みを知っておくことに意味があります。

初回保証料だけを見て「思ったより安い」と判断すると、毎年の更新料で認識がずれます。2年、4年と住み続けたときの合計額で捉えておけば、物件選びの判断も変わってきます。

そして、審査に落ちたとしても選択肢は残っています。系統の違う保証会社、連帯保証人が使える物件、UR賃貸住宅。焦らず、条件を変えながら探せば必ず住める場所は見つかります。

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